測地成果2024 対応アプリの更新について

国土地理院は、全国の基準点の標高成果を令和7年4月1日に改定(測地成果2024)するとしています。詳しくは国土地理院のHPをご覧ください。
資料1:全国の標高成果の改定

これに伴い、ジオイド・モデルが更新されますが、データのフォーマットを国土地理院独自のものからISGフォーマットへ変更するそうです。ISGフォーマットは、国際測地学協会の国際ジオイド事業(International Service for the Geoid)が推奨する共通フォーマットだというこです。

そのため、KabutoDynaEXE の geoid.exe も ISG フォーマットを読み込めるように修正が必要になってきました。新しいバージョンは、令和7年3月31日までに KabutoDynaEXE をお使いのユーザーに公開する予定です。

KabutoMLRTKW(RTKセンチナビ)のテスト

静岡のユーザーがアプリをテストしてくれました。高速道路を時速120kmで走行し、私もPCでリアルタイムに状況を確認していました。トンネルに入ると一時的にデータが途切れますが、数秒後には再び接続されます。通常のRTKソフトでは、Float状態からFixに戻るのに数十秒から1分ほどかかることが多いですが、私のアプリ KabutoMLRTKW ならその心配はありません。RTK基準局には docomo のハンドオーバーを活用しており、そのおかげでスムーズな動作が実現できています。やはり、大手キャリアの技術力はすごいですね。


KabutoMLRTKW(RTKセンチナビ)の1年間ライセンスは 11,000円(税込) です。フォームかメール(tanaka(a)clas.jp)でお問い合わせください。”(a)” は “@” です。

テストに使用した 受信機:Ritto MGR-9P/Ri + Bluetoothユニット、アンテナ:u-blox ANN-MB2-00

CLAS対応ソフトウェアのご紹介(CM)

CLASとは?

CLAS(センチメートル級測位補強サービス)は、高精度な測位を実現する技術です。RTKほどの精度はありませんが、インターネット不要・基準点不要で単独測位が可能という大きな利点があります。

しかし、CLASで取得できる座標は今期座標のため、通常は国土地理院の計算サイトを利用し、インターネット環境下で元期座標に変換する必要があります。これでは、CLASのメリットを十分に活かせません。

KabutoDynaEXEの開発

そこで、現地で元期変換が可能なソフトウェア「KabutoDynaEXE」を開発しました。これにより、インターネット環境がなくても、リアルタイムで今期座標を元期座標に変換できます。

スマートフォンアプリ「Kabutoシリーズ」

パソコンを持ち歩くのは不便なため、より携帯性に優れたスマートフォン向けのアプリ「Kabutoシリーズ」を開発しました。

Kabutoシリーズの特長

  • Bluetooth、USB、RS232Cに対応
  • オフラインで「KabutoDynaEXE」を動作可能
  • 平面直角座標の出力にも対応

RTK版の開発

さらに、RTK版も開発しました。RTK版はインターネット接続が必要ですが、「docomo IoT 高精度GNSS位置情報サービス」に対応しており、より高精度な測位を実現できます。

Kabutoシリーズの主な機能

・ インターネット不要
・ 基準局不要
・ PCを持ち歩く必要なし
・ 現場でデータをダウンロード
・ 今期座標を元期座標にリアルタイム変換
・ 公共測量座標系で出力
・ Googleマップに計測ポイントを表示
・ 基準点探し(逆打ち)機能
・ インターネット接続でセンチメートル精度のナビとして利用可能(Googleマップ、地理院地図、航空写真対応)
・ 簡単な操作で測位が可能
・ RTK測位にも対応

CLAS/RTK センチナビのテスト

CLAS/RTKセンチナビの完成を記念して(^^)? 団地を4周してきました(;’∀’)


1本目:CLASセンチナビ+Google地図(大)
https://www.clas.jp/archive/CLASGoogleMaps.mp4

2本目:RTKセンチナビ+地理院航空写真
https://www.clas.jp/archive/RTKnaviGSIphoto.mp4

3本目:CLASセンチナビ+地理院地図
https://www.clas.jp/archive/CLASGsiMap.mp4

4本目:CLASセンチナビ+Google地図(地理院地図大)
https://www.clas.jp/archive/CLASGoogleMapsSmall.mp4

RTK USB 接続の Android 機種による不具合

RTK USB 接続アプリ、KabutoUBRTK、KabutoUBRTKW で SoftBank ichimill のマウントポイントの利用時に、一部機種でつながらない場合があります。設定で対応できるかも知れませんが、今のところ原因不明です。

不具合を確認している機種: Blackview Wave6C 本体4G 日本版 4GB RAM+32GB(中国製)

なお、docomo IoT高精度GNSS位置情報サービス はこのスマホでも USB 接続可能です。Bluetooth 接続も問題ありません。

RTK センチナビのインストール方法

メール添付ファイルは圧縮してあります。解凍してデスクトップなどに置いてください。
以下、インストール方法です。機種によりメッセージが異なる場合があります。

  アンドロイドスマホとPCをUSBでつなぎます

  スマホ側 USBの使用方法 が出てきますので、ファイル転送にチェック

  PC側 内部共有ストレージが開きますので、ダブルクリックして開きます

  その中に、解凍したファイル KabutoMLRTKW_… をドロップイン(コピペでも可)

  一旦、USB を外します

  スマホ側 FVファイルエクスプローラーを起動

  内部共有ストレージをタップ

  KabutoMLRTKW_... をタップ

  不明なアプリのインストールで、この提供元のアプリを許可、をON

  (この辺は機種によって異なるかも)

  インストール

  後はメッセージに従ってインストール

  アプリをスキャンしない、でいいです

  ホーム画面の緑色の長方形点々のアイコンを長押し

  アプリ情報 権限 位置情報:アプリの使用中のみ許可 付近のデバイス:許可する

  ホーム画面に戻り、アイコンをタップ

  一番下の Paired devices のどれかをタップ

  パラメータ読み込みボタンをタップ

  パラメータ読み込み完了になったら、一旦アプリを閉じる

  PC と USB でつなぐ

  USB使用方法 ファイル転送

  PC側 内部共有ストレージをダブルクリック

  Android → data → jp.clas.mlrtkw.kabuto → files → Documents の順に開く

  この中に、semidyna.txt geoid.txt を入れる

  (PC 版 KabutoDynaEXE で作成したファイルです。ダウンロードコーナーにもあります)

これでインストール完了。お疲れ様でした。