【質問】
図のようなケース(1,2が未知点、301,302が既知点、AセッションとBセッションでそれぞれ基線を観測し、1-2基線が両セッションに重複して含まれる形)は、OrbisNet Sigma で網平均可能ですか?

【回答】
可能です。OrbisNet Sigma の現在のアーキテクチャでそのまま扱える構成になっています。
【理由】
・基線解析はセッション単位で独立
rnx2rtkpによる基線解析はペアワイズの単偏差(2周波受信機間)で行われるため、Aセッション(301-1, 301-2, 1-2)とBセッション(1-302, 2-302, 1-2)はそれぞれ別個に解析されます。
・網平均は解析済み基線ベクトルの集合を入力とする
Static最小二乗法は、どのセッションで得られたかに関わらず、基線ベクトル一式をグラフ化し、既知点(301, 302)を固定、未知点(1, 2)を未知数として平均計算します。従って、AセッションとBセッションの基線を混在させて1回の網平均にかけることは問題なく可能です。
・図の構成は環閉合・冗長観測の典型例
1-2間の基線がAセッションとBセッションの両方に含まれる(図の二重線)ため、これは同一基線の重複観測となり、網平均における冗長度(自由度)を持たせる典型的なネットワーク構成です。環閉合差のチェックにも適した形です。
【注意点】
重複基線1-2を入力するときは、どちらも1→2のように方向を同じにしてください。
実際の観測データが無いので、ご質問の網平均が可能かどうかプログラムを調べてみましたが、逆方向に入力すると、Aセッションの1-2基線だけが採用され、Bセッションの2-1基線が投入されない可能性があります。
つまり「2セッション分の冗長観測」のはずが実質1本分しか効かず、図で意図している「AB両セッションの1-2基線による冗長性(環閉合チェック相当)」が失われる状態になりそうです。
次期バージョンで改良します。