第四次産業革命の中にありて、私たちがなすべきこと

これより先の世は、技と営みが目まぐるしく変わりゆく時代となる。
古き地図は用をなさず、新たな羅針盤と堅き足腰を要する。
されば、己の目と心と手を鍛え、着実に道を測りゆくべし。

第一に、数字の道具と網を自在に操る心得を養うこと
筆や算木にかわる機械(パソコン・スマートフォン)を手にし、網(インターネット)の道筋を知り、身を守る術を学び、情報を正しく扱い、必要に応じて自ら機械に命を与える術(プログラミング)をも会得せよ。
これなくして、先の長き道は闇の中である。

第二に、物事を深く吟味し見極める力を磨くこと
見聞きしたことをただ鵜呑みにせず、常に「なぜか」「果たして真か偽か」と疑いの目を向けよ。
諸々の情報を集め、吟味し、己の判断を筋道立てて固め、さらに自らを省みる。
この繰り返しこそ、正確なる測量の要諦に他ならない。

第三に、人と心を通わせる術を磨くこと
測量の旅は一人では成し得ぬ。
相手の言葉に耳を傾け、気持ちを汲み取り、自らの考えをわかりやすく伝え、時に情を抑え、時に表情や身振りをもって心を伝えるべし。
互いに信頼し、手を携えてこそ、遠き難所も越えられる。

第四に、新しきを生み出す心を育むこと
人工の知恵(AI)は既知の道を速やかに歩むであろう。
しかし、未だ誰も見たことのない山を見つけ、新たな道を切り開くのは、人の創造の力である。
心を自由に驰せ、多様な景色に触れ、失敗を恐れず一歩を踏み出し、己の内に火を灯すべし。
これぞ人の本領なり。

第五に、生涯学び続ける姿勢を貫くこと
私は五十の齢を越えてから日本国を歩き測り、七十余歳まで筆を執った。
世の技も営みも止まることなく移り変わる。
されば、今日より明日を、少しでも高き処へ登る心構えを生涯持ち続けよ。
人生百年に及ぶ時代と言われる今こそ、終生の測量の旅を己に課すべし。

これらを日々怠らず実践する者こそ、この大いなる変革の波の中にあっても、己の道を確と定め、堂々と歩み続けられるであろう。